「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パスで行く道東の旅」1日目の続きです。
網走から釧網本線で釧路へ向かいます。網走の道の駅からスタートです。
釧網本線で釧路へ
自転車で必死に飛ばし、なんとか道の駅に戻ってきた。しかし時刻はすでに16時を回っている。次に乗る予定の列車は網走駅16時17分発の釧路行き普通列車であるが、道の駅から網走駅までは2㎞弱、グーグルマップによれば20分はかかるという。
普段から駅まで走って時間ぎりぎりで列車に乗り込むことには慣れているが、今日は自転車で30㎞走ってきた後である。さすがに走る馬力はない。
なんとかならないかと地図を見ると、道の駅から1㎞もないところに桂台というJRの駅がある。網走の一つ釧路側の駅で、列車の出発は16時22分。これなら余裕で間に合う。我ながら素晴らしい発見である。
念のため早足で駅に向かったが、出発10分ほども前に駅に到着した。駅は少し高い場所にあり、階段を降りたところにホームがあった。
入り口には誰もいなかったので「あー疲れた」などとつぶやきながらホームに出ると、制服を着た高校生がベンチに座っており、非常に気まずかった。恥ずかしいので少し離れた位置で待機し、写真撮影をする。
やってきた釧路行き列車は2両編成であった。途中の知床斜里で後ろ1両は切り離されたが、そんなことはつゆ知らず後ろの車両に乗り込んだ。車内はガラガラである。
釧網本線はどの区間をとっても景色がよい。網走から知床斜里まではオホーツク海に沿って走る。
海の向こうに知床連山が良く見える。この区間は冬になると流氷を見られるということで有名だが、流氷がなくても十分に素晴らしい車窓である。
反対側も北海道らしい風景が広がる。草を食む牛たちの向こうに見えるのは斜里岳であろうか。網走湖の向こうに見えていたり、草原の向こうに見えていたりと、様々な姿を見せてくれた。美しい山である。
1時間ほどで、知床斜里に到着した。ここで車両の切り離しのために20分ほど停車するので、駅の外に出てみる。
駅前からは斜里岳がよく見えていた。先ほどまでよりもかなり大きく見える。ずいぶん近くまで来たものだ。
斜里岳は遠目に見ているとかなり穏やかな感じがしていたが、近くで見るとゴツゴツしていかつい感じがする。何となく鬼ヶ島を思い浮かべるような出で立ちである。
立派なオジロワシの青銅像も発見した。知床を代表する鳥だそうだ。
駅は世界遺産知床の玄関口と会って、きれいに整備されている。知床にも機会があれば行ってみたいものだ。
簡単な散策を終え列車に戻り、旅を続ける。後は釧路まで列車に乗っているだけだ。
車内は空いていたが、列車の後ろから後面展望を楽しむことにした。北海道のローカル線では後ろに立って景色を眺めるのはかなりおすすめである。
前では運転士さんの迷惑になりそうであるし、乗降の邪魔でもある。北海道のワンマン列車は前乗り前降りであるからだ。
しかし後ろならそれらを気にする必要はない。さらに、北海道の寒さに対応するためか、客室とは扉で隔たれているので、一人の空間を楽しめる。
誰にも邪魔されることなく、どこまでも続くまっすぐな線路、両側に広がる美しい景色を眺める。至福の時間である。本当にあっという間に時間が過ぎていく。
知床斜里から1時間ほどすると、日が暮れて暗くなってきた。この先は釧路湿原の絶景を楽しむことができる区間だが、日が暮れてしまっては無理である。その車窓より能取湖のサンゴ草を取ったわけだが、やはりこの区間を夜に通るのは少しもったいない気がしてしまう。
しかし、外を見ていると住宅の明かりなどがなく、本当に真っ暗である。湿原の中なので当然ではあるが、こんなに暗い区間を走るということも珍しいかもしれない。夜でもあきらめず車窓を眺めていると意外な発見があるものである。
写真はおそらく釧路湿原駅である。駅の明かりだけで、周りは真っ暗だ。こんな駅に一人取り残されたりしたら、生きて帰れないような気がする。
網走から約4時間、20時ごろ、ついに本日の目的地釧路に到着した。釧網本線はどの区間でも、そしてどの時間帯でも楽しめる路線であった。
釧路に到着
今日は釧路のホテルに宿泊する。
チェックイン前に、少し釧路の街を散策してみる。
釧路の駅前通り、その名も北大通である。読み方は「きたおおどおり」だが、北海道大学の学生は「ほくだいどおり」と間違えるという噂がある。実際どうなのかは分からない。
この通りを15分ほど歩くと、釧路川に到達する。
川沿いはとてもきれいに整備されていて、ランニングをしている人もいた。
これが夕日がきれいと有名な幣舞橋である。立派な橋だ。今度は夕日の時間にも来てみたいと思う。
ちょっとした散策を終えて、やっとホテルに向かう。
宿泊するホテルは、「ホテルパコ釧路」である。
2020年2月に本館がリニューアルしたとのことで、とてもきれいだった。
何よりうれしいのは、このホテルには天然温泉があることだ。それも普通のビジネスホテルのように大浴場が一つ、などではなく、露天風呂までついている。僕がホテルを選ぶ基準の1番は料金、2番は大浴場であるが、ここは文句なしである。
ゆっくりとお湯につかり、疲れを癒す。
明日は花咲線で根室に行き、本土最東端の納沙布岬を目指すか、それとももう一度釧網本線に乗り昼の釧路湿原を楽しむか、悩ましいところである。しかしどちらにせよ始発に乗るので、早く寝ることにした。
ちなみに今日のルートを普通にきっぷを購入して来ると12,870円とのことである。HOKKAIDO LOVEパスは12,000円なので早くも元を取ってしまったが、まだまだ使い倒していく。果たして最終的にどれくらいお得になるのかも楽しみだ。
これで1日目は終わりです。
2日目へ続きます。
読んでくださってありがとうございました!
この日宿泊したホテルパコ釧路については下の記事で紹介しています。とても良いホテルだったので、釧路に用があるときはぜひ利用してみてください。