サロベツ原野をレンタサイクルで一周(2)「何もない」絶景を楽しむ

日本海沿いの写真旅行記

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2022年8月中旬、札幌からサロベツ原野を自転車で一周する旅に出ました。その時の記録です。

サロベツのまさに「原野」と呼べる大自然を満喫でき、利尻富士や日本海といった美しい景色を楽しむこともできて良い旅になったのでおすすめです。

(1)ではサロベツ湿原センターまでの道のりを紹介しましたが、湿原1周はここからが本番。少し長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただければ嬉しいです。

(1)はこちら。

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湿原センターから日本海へ

サロベツ湿原センターからさらに東に向かい、日本海を目指します。

どこまでも続く一直線の道。

10分ほどすると湿原センターの跡地に到着。昔は湿原センターはこちらにあったようです。

青空(曇っていますが)に緑の湿原、そして赤い自転車。映えますね~。

湿原センターから15分ほど、小さな川を渡ります。その名もサロベツ川。

川を渡ると久しぶりの分かれ道。日本海を目指してまっすぐ進みます。

途中に宿の看板が。サロベツの絶景や美しい星空が楽しめるようで、いつか泊まってみたいものです。

日本海までもう少し、というところでちょっとしたアップダウン。砂丘林だそうです。

アップダウンと言ってもとても緩やかで、そこまでしんどくはありません。

この砂丘林を抜けると…

小さな集落が登場。稚咲内(わかさかない)に到着です。

そしてその先には…

ほぼ山頂まで姿を現した利尻富士が!

名前の通り富士山を思わせる美しい姿。

砂丘林、集落を抜けた瞬間にこの美しい景色が望め、本当に感動しました。向かい風にあらがって進んできた甲斐がありました。

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オロロンラインを南下

ここからは日本海沿いを南下(留萌方面)します。

その前にいったん海岸のほうへ。

日本海と利尻富士の絶景!

ごみやら流木やらが散乱しているのは気になりますが…

道に戻って南下します。

右に日本海、左に何もない平原、そして一直線の道路。

これでも最高なのですが、一つ思ったことが。

「逆向きのほうが利尻富士を望めて良かったのでは…?」

というわけで逆を向いて撮った写真がこちら。

こんな感じで利尻富士も見ながら漕ぐことができるので、逆回りのほうが良かった気がします。ちょっとやらかしました。

何はともあれ、絶景ロードを南下します。

相変わらず風は強いですが、横風になったので少しましになりました。

30分ほど走って、豊富町から幌延町に入ります。

描かれているのは利尻富士とトナカイ。トナカイは町の新しい畜産となっているのだとか。

幌延町に入ると左手に風車が出てきました。

ただ、稼働しているものは少なかったような。こんなに風が強いのにどうして…?

また、パーキングシェルターなるものも登場。

吹雪の時などに、退避するためのもののようです。本当に遮るものがないので、真冬には重宝しそう。

シェルターを出るとすぐ、「北緯45度通過点」に到着。

北緯だから「N」のマークでしょうか。利尻富士も見えて良い感じです。

簡単な駐車スペースもあって、グループの方が記念撮影されていました。

戻って反対側に目を向けると建設中?の風車が。

いくつか羽根のついていないものがあったので、これからも増えていくのでしょう。

日本海に出て南下を始めてからおよそ50分、やっと次に目指す「幌延ビジターセンター」の文字が。ここからはまた内陸に戻ります。

日本海ともお別れです。利尻富士もずいぶん遠くなりました。

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幌延ビジターセンターへ

オロロンラインから左に曲がって内陸へ。

吹雪の時には通行止めになるんだとか。

真横から見た風車群。きれいに一直線に並んでいるのがよく分かります。

豊富までは19㎞。サロベツ一周の中間地点を少し過ぎたあたりです。

ちなみにこの時の時刻は14時45分。出発してから2時間40分が立っています。返却は17時なので何とかなりそうですが、豊富温泉まで行くのは難しいか…

行きも通ってきた砂丘林を抜けていきます。

行きは向かい風で地獄でしたが帰りはついに追い風となり、時速23㎞くらい出るようになりました。風ってすごい!

あっという間にサロベツ川です。ここには船がいくつか止まっていました。調べた限りではシジミやイトウが獲れるようなので、それに使うのでしょうか。

川を過ぎ、またしても両側とも何もない大平原の中を進んでいきます。

ほんと、こんな景色北海道にしかないですよね…

日本海から離れて15分ほど、幌延ビジターセンターに到着です。風の助けを得て、本当にあっという間に到着しました。

右側になにやら怪しい建造物も見えますが、とりあえず左手のビジターセンターへ。

幌延ビジターセンター&木道散策

まずはビジターセンター内へ。

こちらも先ほどの湿原センター同様、湿原についての解説や生き物の紹介などがありました。

2階は展望スペースになっており、

湿原や利尻富士を一望できます。

続いてビジターセンターを後にして、木道へ。

こちらも木道は一周1㎞ほど。以前まではもっと先まで続いていたようですが、なくなってしまったようです。

サロベツ湿原センターの木道では見られなかった黄色い花を見ることができました。

そして、こちらの木道では長沼という沼の近くまで行くことができるのがポイント。

旧河道の跡のようです。

途中から急に木道が狭くなったので行けるのか不安になりましたが、先へ進むと展望スペースに到着。

長沼が一望できます。奥の方はしっかりと水があって青々としていました。手前もこうだともっときれいな気がしますね…

引き返して、次は謎の建造物に向かいます。

と、その前に面白そうなものがあったので少し寄り道。

「ヤチマナコ」という、自然にできたつぼ型の穴が観察できるポイントです。

柵の上に置いてある棒を突っ込んで、どれくらいの深さがあるのか体感できるそう。

この場所、そんなに深くは見えませんが…

棒を入れてみるとどんどん入っていき、ほとんど全て入りました。

見た目によらずかなり深くてびっくりです。

深い穴にびっくりしたところで、今度は高い場所へ。

湿原の中にそびえ立つこの建物、その正体は展望塔。誰でも自由に登ることができるのですが、

事故があっても自己責任。覚悟を決めて登ります。

階段を上って頂上まで行くと…

なかなかの絶景です!

先ほどの長沼や湿原の全貌、そして利尻富士まで見渡せます。

反対側に目を向けると規則正しく並んでいる風車群も。

まさに360度大パノラマといった感じで素晴らしいです。

が、下を覗いてみるとご覧の通り、かなりの高さなので高所恐怖症の方は注意。

階段のすき間からも下が見えてかなり怖いです。

どうでもいいですが、降りてからリュックが開いていることに気付いてぞっとしました。何も落ちなくて良かった…

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豊富駅へ戻る

ビジターセンターを後にし、豊富駅を目指します。

40分ほど滞在してしまったため、現在時刻は15時40分。返却まであと1時間20分しかありません。

ビジターセンターから駅までは15㎞ほどなので豊富駅までは行けそうですが、温泉は厳しそうです…

少し自転車を走らせると、牛の大群が登場。

牧場の臭いがすごかったです。

先ほどの道道から広域農道なる道に入り、豊富方面へ。

この辺りは広い牧草地になっていました。

しかしこの辺り、人も車もほとんどいません。近くでクマが出たみたいなことがビジターセンターに書いてあったりして、少しびびりながら進みます。

途中何度か曲がりながら進んでいくと、少しずつ建物が増えてきました。

建物といっても、どこも牧場。本当に牧場だらけという感じです。

ちょうどその辺りに、幌延と豊富の間にある下沼駅を発見。

奥まったところにある小さな駅です。果たして利用者はいるのでしょうか。

駅の少し先で線路を渡ります。

線路を渡るとすぐに国道40号線に到着。豊富駅まで、あとはこの道を北上するだけです。

ちなみにこの道は国道232号との重複区間なんだとか。重複区間ってあるんですね。初めて知りました。

時刻は16時過ぎ。ということで急ぎたいのですが、何やら展望台への入口を発見。

名山台展望公園というそうです。見つけてしまったからには登らずにはいられないということで、急いで登ります。

30㎞以上自転車を漕いできてのこの階段、しんどすぎる。

と思いつつ登ると、

こちらもなかなかの絶景!

手前の木々がやや邪魔ですが、利尻富士まできれいに見渡せました。

方角的に、夕景なんかもきれいそうです。機会があれば見てみたい!

ここでも北緯45度を推していました。

超急ぎ足でたった5分で見学を終え、先に進みます。

疲れた身には厳しい緩やかなアップダウンを進んでいくと、豊富町に到着。

駅まではあと4㎞。もう少しです。

豊富町は「自転車健康都市宣言の街」だそう。その割には自転車で走っている人などほとんど見かけませんでしたが…

名山台展望公園から25分ほど、やっと豊富の市街地が見えてきました。

そして久々のコンビニが。

実は「どこかにはコンビニとかあるだろう」と考えて300mlの水筒一本しか持っていっていなかったのですが、豊富市街地以外どこにもコンビニはなく、大変な思いをしたのです…

豊富町役場。ここにも「自転車健康都市宣言の町」とありますが、相変わらず自転車の姿はなし。まあ「宣言」だけならどこでもでき(以下自粛)

何はともあれ、豊富駅に戻ってきました。

時刻は16時40分。さすがにここから6㎞上りで豊富温泉を目指す馬力はなく、時間も怪しかったので自転車を返却。

総距離44㎞のサロベツ湿原一周サイクリング、終了です。

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まとめ

本当に「何もない」サロベツ原野の絶景を楽しむことができ、とても良かったです。美しい景色を楽しみながら自転車を漕ぐのは本当に気持ちよく、最高でした。

ただし、行きの向かい風は本当にしんどかったので、風の強い日は避けたほうが賢明かもしれません。

今回はあまり花が咲いていない時期でしたが、花が咲いている時期などはさらに美しい景色が楽しめると思うので、また行きたいと思います。皆さんも興味があればぜひ行ってみてください!

長くなりましたが、最後まで読んでくださってありがとうございました!

ちなみにこの翌日には稚内駅から宗谷岬、宗谷丘陵、白い道をサイクリングしています。こちらも読んでいただけるとうれしいです。

前編はこちら。

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