HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パスで行く道東の旅(1) 絶景の能取湖サンゴ草!

能取湖のサンゴ草旅行記

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2020年9月中旬に、JR北海道が発売しているとてもお得なきっぷ、「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」を使って、札幌を拠点に6日間旅行をしてきました。

今回はその1日目、2日目で行った道東への旅の記録です。

HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パスは完売しました。

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札幌から網走へ

時刻は6時半、朝の札幌駅からスタートする。
旅のスタートを飾るのは特急オホーツク1号、網走行である。7番線からの発車だが、まだ入線していない。6時56分発なので、少し早く来すぎたようである。

HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス(以下HOKKAIDO LOVEパス)では、4回まで指定席に乗車することが可能である。しかし、この列車は札幌始発であるので、自由席でも問題なく座れると予想し、自由席を利用した。

10分ほど待つと、列車が入線してきた。しかし、出発より30分も前にホームに到着していながら、列車の写真を撮り損ねた。これは失態である。

乗客は窓側が7割ほど埋まるくらいであった。
大きなカバンやスーツケースを持った人が多かった。日曜日だったので、旅行に行くような人が多かった印象だ。

札幌を出てしばらくは、札幌都市圏といった感じの住宅街を走る。江別を通過したあたりから家が減り、広々とした北海道らしい風景も見られるようになる。

最初の停車駅岩見沢を過ぎると、車窓は完全に田んぼや畑が広がる雄大な景色となる。

旭川駅付近

札幌から1時間半ほどで、旭川に到着である。写真では分かりづらいが、なかなかに都会の様相を呈している。
しかし走行中の車内からの撮影は難しい。

旭川ではかなりの乗降があり、乗客の半数ほどが下車した。

ここから先は、深い山の中を走っていくようになる。
特に、旭川駅から40分ほどで着く上川駅と白滝駅の間は、駅間が40㎞もあり、たった一駅に40分ほどもの時間がかかる。

白滝駅付近

住居はほとんどなく、完全に山の中を走る。
見えるのは大量の木と、並行して走る高速道路と国道くらいであった。

白滝駅から30分ほど、視界が開けてきたら、遠軽に到着する。

遠軽駅

この遠軽では4分ほど停車するが、列車の進行方向が変わる、いわゆるスイッチバック方式の駅になっている。

これはかつて遠軽から紋別、興部を経て名寄に至っていた、名寄本線の名残である。紋別方向に直進して行けるような構造であったが、その路線が廃止されたため、スイッチバックの駅となってしまったようだ。

車内では多くの乗客が座席を回転させ始める。しかし、仕事に夢中な人など、回転させる気配が全くない人もいて、座席の向きがかなりばらばらになった。自由席なので周囲の人が座席を回転してくれなくても移ればよいが、指定席ならば困ることになりそうである。


遠軽駅からさらに1時間ほど乗車すると、旭川以来の久しぶりの都会、北見に到着する。

北見駅の西側ではJRはなんと地下を通っている。渋滞解消のために立体交差化が必要であったが、冬季の積雪など様々な理由により地下化が選択されたようだ。
しかし、トンネル区間は寝てしまっており、起きたのは駅に着いた時であった。なんとももったいないことをした。これだから旅行中に寝るのはいけない。

北見付近

駅の東側は地下の西側とは対照的に高架になっており、北見の街をよく見渡すことができる。住宅の数もなかなか多く、オホーツク総合振興局の中核都市なだけはある。

この先は畑などが多い区間を走っていく。
女満別を過ぎると、左手に大きな湖が広がる。

網走湖

その名も網走湖である。この湖を見ると、終着網走駅は近い。

網走駅に到着

網走駅に到着

札幌を出てから5時間21分、やっとのことで網走に到着である。札幌を出た時は朝ご飯には少し早いかなという時間だったが、もうお昼時である。北海道は広い。

自由席は網走まで乗っている人は少なかったが、改札口には行列ができている。やはり長距離客は指定席を利用する人が多いらしい。

次の列車まで3時間ほど時間があるので、少し観光する。
駅横の観光案内所で聞くと、網走監獄をおすすめされた。しかし行っても駆け足になるかもしれないとのことであった。

とは言っても、網走と言えば監獄である。行くか、とバス待ちの列に並ぶが、バスがなかなか来ない。これは今日は監獄はやめておけという合図かと思い、せっかく勧めてくださった案内所の方に申し訳なく思いながらも、バス待ちの列から外れた。

しかし行く当てもないので、海のほうに向かってぶらぶら歩いて行くことにする。

海のほうに向かって歩いていると、川沿いの道を見つけた。網走川である。先ほど車窓から見た網走湖を経由して流れてきているようだ。

さらに歩くと、オホーツク海に行きあたる。少しマスクを外すと、潮の香りが漂ってくる。マスクは嫌いではないが、様々なものの香りを楽しめない点だけは気に入らない。

ちなみに見えている岩は、帽子岩という名前だそうだ。後日NHKの「ブラタモリ」で見てそのことを知ったが、なるほど言われてみれば帽子に見える。しかし言われなければなかなか気づかないもので、この時もただ海を撮りたくて撮影した覚えがある。

近くに道の駅を見つけたので、情報収集に向かう。
そこで観光案内などを見ていると、「能取湖のサンゴ草」の写真が目を引いた。まるで赤いじゅうたんのような絶景である。

聞いてみると、ちょうど今が見頃とのこと。これは行くしかない。

能取湖までは片道15㎞ほどである。時刻はすでに午後1時を回っており、次に乗る予定の列車まではあと2時間ほどしかない。しかし釧路湿原の車窓を犠牲にすれば、一本後の列車に乗車しても今日の目的地釧路まではたどり着くことができる。少し迷ったが、「サンゴ草」の絶景は今しか見られないので、こちらを優先することにして、道の駅でレンタサイクルを借りて行くことにした。

レンタサイクルにはママチャリと電動自転車の2種類があり、料金はママチャリが3時間500円~、電動が3時間1,000円~であった。
僕は少しも迷うことなくママチャリを選んだ。お金のない大学生にとって、500円は大金である。500円あれば昼食代くらいにはなる。このような節約は大事だ。

ママチャリと言っても、変速はついていた。前かごの「あばしりレンタサイクル」は気になるが、仕方ない。宣伝や防犯対策なども兼ねているのだろう。

時刻は13時20分、能取湖へ向けて出発である。

能取湖へサイクリング

まずは国道沿いに走り、網走駅へと戻る。網走駅を通過し少し走ると、右手に網走刑務所が見える。

網走刑務所

こちらは現役の刑務所であり、観光地として有名な、行くのをやめた「網走監獄」は別の場所にある。間違えていくと大変なことになりそうである。

刑務所からさらに少し走ると、サイクリングロードの入り口がある。
ここからは、整備されたサイクリングロードを走ることができる。

このようにしっかり整備されており、非常に走りやすい。道も直線や緩いカーブで、さらに坂もなだらかである。このような特徴は鉄道路線そのものである。あとで聞いてみると、やはり国鉄勇網線の跡地ということであった。網走を出発し、先に述べた名寄本線と途中で合流する路線のようだ。

この道を快調に飛ばしていると、左手に大量のコスモスを見つけたので、少し寄り道する。

「大曲湖畔園地」というところで、コスモスの他にひまわり畑もあるそうだ。ひまわりの見頃は9月下旬という。9月下旬に見頃を迎えるというあたりは、本州との違いを感じさせる。

サイクリングロードに戻って再び走ると、左手に先ほど列車から眺めた網走湖が広がる。

素晴らしい眺めである。しかも、湖のすぐ脇を走ったり、少し高いところから見下ろしたりもでき、様々な角度から網走湖の絶景を楽しむことができた。

網走湖から離れてからも、森の中を通ったり、とうもろこし畑の中を通ったりと、飽きることがない。
このサイクリングロードはとてもおすすめだ。

道の駅を出てからゆっくり走って1時間ほどで、右手に赤く染まった場所が見えてきた。遠目に見てもあまり見たことのない景色が広がっている。

到着だ。

絶景!サンゴ草を堪能

さっそく自転車を置いて散策してみる。

木道が整備されており、その入り口には「日本一サンゴ草群生地」の文字が見られる。
他の場所でもサンゴ草は見られるが、ここが最も規模が大きいようだ。

本当に赤いじゅうたんのような絶景だ。
写真では少し赤茶色のような感じになっているが、もう少し赤かったように思う。

サンゴ草は葉がなく、茎が色づいているそうだ。

これまで見たことのない、美しい景色であった。
釧路湿原の景色を犠牲にするだけの価値は大いにあった。来て本当に良かった。

急いで道の駅へ

サンゴ草の絶景を堪能したところで、網走市街へと戻る。

目指すのは網走駅16時17分発の普通列車釧路行きであるが、今の時刻はもう15時である。行きはゆっくり来て1時間ほどだったので、帰りも同じペースで行けば余裕で間に合いそうではあるが、道の駅から駅まで歩いて帰る時間も考慮せねばならない。というわけで急いで帰る。

先に述べたように、坂もこのように緩やかである。しかしすでに20㎞ほど走ってきた身にとっては、これくらいの緩やかな坂もなかなかきつい。ここにきて500円ケチって電動自転車にしなかったことを後悔する。

網走湖まで戻ってきた。
対岸の奥に見える山がとてもきれいである。方角とその形から考えると斜里岳であるが、かなり近くの山に見える。とにかくきれいな山であった。

その後もひたすら走り続け、やっとの思いで道の駅に到着した。
行きはゆっくりと1時間ちょっとかけて走った道のりを、帰りは40分ほどで帰ってきた。なかなかの飛ばしようである。しかしかなりしんどかったので、もし行かれる方がいるならば電動自転車をお勧めしたい。

レンタサイクルの係の方にも「サンゴ草を見に行ってきた」と言うと、「だいたいみんな電動行く」と返された。確かに往復30㎞をママチャリで行こうとするのは変人あるいは500円をもケチる相当ケチな人くらいかもしれない。僕はその両方を兼ね備えている。

しかし、網走のサイクリングロードはしっかり整備されていて走りやすく、景色も良く期待以上であった。今回は能取湖までしか行かなかったが、サイクリングロードはさらにサロマ湖まで続いているらしい。今度はさらに先まで行ってみたいものである。




長くなってきたので、今回はここまでにします。
「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パスで行く道東の旅(2) 釧網本線で釧路へ」に続きます。

読んでくださってありがとうございました!

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