2022年2月中旬の平日、根室交通の対象バス路線が1日乗り放題になる根室交通1日フリー乗車券を利用して、納沙布岬、春国岱など根室観光をしました。その時の記録です。
ちょうど流氷も来ており、冬の根室を満喫できました。
行程
行程は次のような感じでした。
根室駅(8:20発)→(バス)→納沙布岬(9:04着)~納沙布岬~納沙布岬(9:55発)→弥栄町1丁目(10:35着)→(徒歩)→明治公園→(徒歩)→根室駅(12:17発)→(バス)→東梅(12:36着)~春国岱~ベンケ東梅(16:09発)→(バス)→厚床(16:33着)
釧路からJRの始発列車で8時頃に根室に到着し、納沙布岬、明治公園、春国岱を巡って厚床へ抜け、そのまま札幌方面へJRで帰るというルートです。
本土最東端!納沙布岬へ
釧路発の花咲線一番列車に乗車し、8時頃に根室駅に到着。
まずは駅前のバスターミナルで、バスの1日乗車券を購入します。
ターミナル内の券売機で引換券を購入し、バスに乗ったときに運転手さんに引き換えてもらいました。他にも数名が1日券を利用していたでしょうか。
1日乗車券の裏面。今日はこれから納沙布岬、明治公園、春国岱を巡ります。
1日乗車券についてはこちらの記事で詳しくまとめています。
最初のバスは8時20分発の納沙布岬行き。釧路方面からの列車に接続しているので便利です。
根室市の中心部を抜けると、左手には広々とした雪原が広がります。右手には太平洋も。
途中小さな集落の中を抜けながら45分ほど乗車し、9時5分頃、納沙布岬に到着です。
本土最東端のバス停。
帰りのバスまでは50分ほどあるので、岬周辺を散策します。
まずはバス停からも見える巨大モニュメント、四島のかけ橋へ。
四島とはもちろん北方領土のこと。北方領土返還を祈念して作られたようです。
根室に来ると毎度感じるのが、北方領土の近さです。
上の写真で中央付近に見えるのが確か国後島の爺爺岳(ちゃちゃだけ)だったと思うのですが、天気が良ければこのようにはっきり見えるのです。
国後島に加え、歯舞群島も見ることができます。
写真では見にくいですが、水晶島ははっきりと見えていました。
周辺には北方領土関係の碑などが数多く存在します。
今回のウクライナ侵攻で北方領土返還はさらに遠のきそうですが、なんとか返還が実現してほしいものです。
海に目を向けてみると、氷が来ていました。
こちらにはかなりびっしりと。
日本最東端のポスト。このあたりのものは何でも最東端です。
ただ、北方領土があれば最東端ではなくなるはずなのですがね…
規模は小さいですが、流氷は初めて見るのでなかなかテンションが上がります。
そして本土最東端の碑。
根室十景にもなっているそう。
流氷があってさらに美しい景色です。
続いて灯台へ。このあたりが本当の最東端でしょうか。
灯台まで来たところでいよいよ寒さに耐えられなくなったので、室内へ向かいます。
天気は良いのですが風が強すぎるのです…
納沙布岬には北方館と北方領土資料館という、北方領土について学べる施設が2つあるのですが、まずは北方館へ。
時間がなかったのであまりゆっくり見られなかったのですが、印象に残ったのはこの図。
北方領土ってもっと小さいものだと思っていたのですが、かなり広いのですね。
続いて資料館へ。
こちらもかけ足になってしまいましたが、北方領土の暮らしなど様々学ぶことができました。
また、本土最東端到達証明書も無料でもらうことができました。
9時55分発のバスで根室市街に戻ります。
50分の滞在時間は資料館などをじっくり見て回るには足りないかもしれませんが、最東端の雰囲気は満喫できました。
帰りは海側の席を確保し、太平洋を見ながら帰ります。
ちなみに根室市街から納沙布岬へのルートは北回りと南回りがあり、バスのルートは南回りなのですが個人的には北回りがおすすめ。
車の方などは行き帰りでルートを変えてみるのも面白いと思います。
明治公園へ
根室市中心部に戻り、途中の弥栄町1丁目バス停で下車。
次の目的地、明治公園に行く前に少し寄り道して根室港へ。
行ってみると、港の中は氷で埋め尽くされていました。
本州ではまず見られない景色です。本当にすごい。
そして少し歩いて明治公園へ。
ちなみに近くに根室金刀比羅神社もあったようなのですが、知らずにスルーしてしまいました。今度は行ってみたいです。
明治公園と言えばレンガ造りの3つのサイロ。
道内で2番目の古さを誇る牧場跡が公園になっているそう。
北海道らしい景色です。
この後は春国岱に向かいますが、バスまでまだ時間があるので駅まで歩くことに。
歩いているとモスバーガーを発見しました。
根室にもモスバーガーあるんですね…(失礼)
ふと道路標識を見ると、ロシア語が併記されていました。
ここにも。ロシアが近いことを感じさせます。
歩いて30分ほどで根室駅に到着。
札幌に比べて雪がかなり少なく、歩きやすかったです。
ここからは厚床線に乗車し、春国岱を目指します。
車窓右側には流氷の絶景が。
左手には温根沼が望めました。
凍ってただの雪原のようになっていましたが…
日本離れした絶景!春国岱へ
駅から20分ほど、東梅(とうばい)バス停で下車します。
バスの本数はかなり少ないので注意が必要です。
バス停の近くに、ネイチャーセンターがあります。
少しだけ情報収集をしてから春国岱へ。
湾の中には氷が入り込んできていました。
一面の雪と氷。絶景です。
途中までは木道が続いており、その上を歩いて行くことができます。
完全に氷で覆われている水面。
何かの足跡も見えます。
海には流氷、そして遠くには知床連山も。
少し歩くと木道は終了。
春国岱は3つの砂州からなっており、その砂州の上をずっと歩いて行けるようなのですが、一面雪なのでとりあえず引き返すことに。
クマも出るそうです。さすがに冬眠中とは思いますがやはり怖いです…
もう日本ではないような景色です。
人もほとんどおらず、最果ての地といった感じがします。
このあたりでこれだけ氷が来ているのも珍しいようです。
根室十景といわず日本十景といっても良いのでは、というくらいの絶景です。
ここからはいったんネイチャーセンターのほうに戻り、整備されている散策路へ。
一周1.4㎞ほどと、ちょっとした散策にはぴったりです。
散策路に入って少し歩くと、さっそく鹿に遭遇。
2, 3匹どころの話ではなく、大量にいました。
かなり近づくこともできました(一応野生のはずです)。
流氷とエゾシカ。
流氷といえば見渡す限り一面氷、というイメージがありましたが、これくらい海も見えていたほうがきれいな気がします。
散策を終えて再びネイチャーセンターへ行き、木道の先も行けることを確認して再度木道のほうへ。
3時頃ですが、かなり日も傾いてきました。
先ほどはあまり見られなかった白鳥の姿も見ることができました。
ネイチャーセンターの方にいろいろと教えていただきましたが、氷で覆われていると着水地点がないため鳥があまり来ないのだとか。
この時間になって氷が海へ流れ始め、水面が現れたので白鳥もやってきたようです。
本当に絵になる光景です。
春国岱の周辺ですが、ぽつぽつと民家もあります。
一度でいいのでこんなところに住んでみたいものです…
再び木道を通り、さらに先へ進みます。
木道の先は道なき道。
どこが砂州でどこが湾なのか今一つはっきりせず、少し恐る恐る歩いていました。
本当に日本離れしていますよね…
少し海側に行くと、車が通った跡を発見。
この跡に沿ってもう少し進みます。
美しい夕暮れ時です。
少し歩いて、バスの時間が近づいてきたので引き返すことに。
誰もいない、何もない。一人旅にぴったりな場所でした。
戻ってくるとさらに氷が流出しており、白鳥の数も増えていました。
美しいお姿。
絵になりますね…
一面雪と氷の世界で、夕景も最高、人もほとんどおらず、本当に素晴らしい場所でした。
夏になるとまた雰囲気が変わるようなので、また来てみたいです。
トラブル発生
これで根室観光は終了。後は帰るだけ、なのですがちょっとしたトラブルが。
美しい夕暮れ時の景色を楽しみ、バス停に戻るとバスまであと20分ほど。
じっと待っているのも暇だなと思い、隣のバス停まで歩くこと。
ところが10分ほど歩いても隣のバス停が全く現れず、改めてグーグルマップで調べてみると、歩いていては間に合いそうにない距離でした。
とはいっても引き返すわけにもいかず、走ること10分。
バス停まであと500mといったところで、バスの姿が。絶望的な気分になりながら、走りながら必死に運転手さんにアピール(笑)
すると、かなり早めからウインカーを出し、バス停で待ってくださいました。このバスを逃すと今日中に札幌に帰れなくなるところで、本当に助かりました。
ここまで淡々と書いていますが、内心は本当に必死でした(笑)北海道で隣のバス停まで歩くなんて考えちゃだめですね。
30分ほどで厚床駅に到着。
運転手さんにお礼を言い、駅で列車を待っていると…
なんと運転手さんが羊羹を持ってきてくださいました。
バスを待たせてしまって散々迷惑をかけたにも関わらずこんなものをくださるなんて…本当に神様です。
とてもおいしく、走って疲れた体に染みわたりました。運転手さん本当にありがとうございました。
根室交通、本数が少なくて少し使いづらいですが、絶対にまた利用したいです。
5時過ぎの列車に乗車し、釧路で乗り換え札幌に戻りました。
まとめ 根室へ行こう!
以上、根室交通のバス1日乗車券を利用して根室を観光してきた記録でした。
本土最東端の納沙布岬や最果て感漂う春国岱など、根室には素晴らしい場所がたくさんあるので、ぜひ行ってみてください。
そして、行く際にはぜひ根室交通を利用してみてください。1日乗車券は根室の観光地を幅広くカバーしており、とても便利です。
読んでくださってありがとうございました!