2021年10月、IBEXエアラインズの松山~新千歳便に搭乗してきた。
以前に新千歳→松山でも同様にアイベックスを利用したが、その時は雲が多く、途中から日が暮れてしまったこともあり景色はあまりよくなかった。
新千歳→松山の搭乗記はこちら。(写真のクオリティは相当低いです…)
対して今回は、松山10:25発→新千歳12:35着という昼間の便であり、天気も良かったため瀬戸内海や大阪、富士山など美しい空からの景色を楽しむことができた。
運賃はアイベックスの「秋を先取りセール」開催中に購入したため、10,270円という破格の安さ。それでいてサービスも非常によく、最高なフライトだった。
松山空港を離陸
搭乗まで時間があったので、まずは松山空港の展望デッキからこれから乗る機体を眺める。
機材はボンバルディアのCRJ700。70人乗りの小型ジェット機で、エンジンが後ろについているのが特徴。
直前に仙台から到着したもので、これが新千歳行きになるようだ。
建物に戻って保安検査を抜け、搭乗口前へ。
今から乗る新千歳便の前後に出発便がなかったためか、閑散としていた。
出発予定は10時25分だが、10時10分ごろに搭乗が始まり、機内へ。
機内の様子。
天井が低く通路も狭いものの、シートは2列×2列でゆったりしている。足元もそれほど狭くない。
座席は10列目の左側。翼のやや前側だ。
翼にエンジンがついていないというのはやはり少し変な感じがする。
10時17分、ボーディングブリッジが離れて出発。今日も8分ほど早発となった。
乗客は15人ほど。緊急事態宣言が明けたとはいえ、まだまだ少ない。
後ろに下がることなく、右にぐるっと回転して滑走路へ。
10時24分、瀬戸内海へ向かって離陸。
すぐに瀬戸内海に出る。
左に旋回し、東へ向かう。
中央付近には松山空港、左には興居島が良く見えている。
和気~北条付近の景色。
よく目立つ青い屋根は井関農機の工場らしい。
瀬戸内海の絶景と本四連絡橋
3分ほどすると今治上空へ。
しまなみ海道の来島海峡大橋がきれいに見える。
しまなみ海道沿いの島々。
見にくいが、肉眼では来島海峡大橋以外のしまなみ海道の橋もよく見えていた。
そして5分ほどすると香川県上空へ。
今度は瀬戸大橋が見えだす。
ほぼ真上から眺める瀬戸大橋。
右奥には岡山市街も見えている。
高松市街を拡大してみた。中央に見える緑色の場所が高松城跡の玉藻公園、その左手が高松駅。
ちなみに沖合の島は女木島、別名鬼ヶ島。島の中央に洞窟があり、鬼が住んでいたという伝説があることから鬼ヶ島とも呼ばれているそうだ。
続いて見えてくるひときわ大きな島が小豆島。
小豆島を過ぎて少しすると、明石海峡大橋が見えてくる。
これで本四連絡橋コンプリート。
淡路島と本州を結ぶ、世界最長のつり橋だ。
上空から見てもとても美しい。
近畿地方の街並み
明石海峡大橋を過ぎると、神戸、大阪、京都といった都市の景色を楽しむことができる。
まずは神戸市街。
中央はポートアイランド、その手前は神戸空港。
空から見ると、神戸は山と海の間の狭いスペースに立地していることがよく分かる。
続いて大阪上空へ。
中央を流れるのは淀川、その下側に見える緑地が大阪城。淀川の上側には伊丹空港も。
それにしても市街地が広い。
拡大してみた。
左下が大阪城、その上あたりが梅田周辺。高層ビルが立ち並んでいるのが分かる。
ここでドリンクサービスが。
新千歳→松山に乗ったときはジュースとお茶だけだったが、今回は緊急事態宣言が明けたからかコンソメスープ、コーヒーも追加されていた。というわけでコンソメスープを注文。
相変わらずカップのアイベックスはかわいい。
続いて京都市街。中央に見えるのは京都御所。
肉眼では何となく分かったが、京都の十字の街並みは写真では分かりにくいか…
日本一の琵琶湖と富士山
京都を過ぎると日本一広い湖、琵琶湖が見えてくる。
写真一枚では全く収まりきらない。やはり琵琶湖は広い。
琵琶湖の奥には日本海。
この辺りでアナウンスが入り、右手には名古屋市街、そして富士山が見えているとのこと。
富士山が右側だということは知ってはいたのだが、瀬戸内海や本四連絡橋、大阪などの景色を優先して左側の座席を選んでいたので、富士山は諦めるかと思っていると…
CAさんが「空いているので移動しても大丈夫ですよ」と声をかけてくださった。ここまでもずっと景色を見たり写真を撮ったりしていたので、気にかけてくださっていたようだ。
本当にありがとうございます!
というわけで少しの間だけ右側の座席へ。
すると美しい富士山の姿が。
雲に浮かんでいるようで幻想的だった。
しかし今は岐阜県上空のため、富士山まではかなり距離がある。それでも見えるのだから、やはり富士山は高い。
少しの間、とても美しい富士山の景色を堪能し、自分の座席に戻る。
日本海を北上
戻ると飛行機はかなり進んでおり、金沢あたりまで来ていた。
中央奥の平地が金沢あたり、右手前の平野は砺波平野。
砺波平野といえば散村。水田が広がる中に、住居が点在している。
高校地理で出てきたのを覚えている人も多いはず。この写真では分かりにくいが…
ちなみに手前の川のあたりが富山市街。
富山を過ぎると日本海へ。能登半島が良く見渡せる。
能登半島も思っていたより大きく感じた。写真におさまらない。
能登半島を過ぎるとここからはしばらく海の上。
この辺りでも右側には富士山が見えていたような気が。はっきりと覚えていないのでもう少し手前かもしれない…
能登半島が見えなくなって5分ほどすると陸地が見えてきた。
おそらく佐渡島。
佐渡島を過ぎると再び日本海。
右側なら庄内平野などが見えるはずだが、左側は秋田辺りまでずっと海だ。少し退屈だが、ここまで雲のない青い海もあまり見ないのでとても良かった。
そうこうしていると、再びCAさんが声をかけてくださり、ポストカードをくださった。
とてもかっこいい。本当にうれしかった。
今回は富士山といいこのポストカードといい、本当によく声をかけていただいてとてもうれしかった。本当にありがとうございました。
「シールもありますがいかがですか」と言われ、これ以上は申し訳ないと思って断ってしまったのだが、せっかくなのでもらっておけば良かったかな…
佐渡島を過ぎて10分ほどすると、再び陸地が現れた。
男鹿半島だ。
そして能代上空。
海岸沿いに突き出ている施設は火力発電所のよう。
この辺りから少し雲が出てきた。
写真はおそらく白神山地のあたり。
山地を過ぎると津軽半島へ。
写真では分かりにくいが、山頂付近が色づいている山もあった。
松山は30度近い暑さでまだまだ夏の感じだったが、もう秋は近いようだ。
津軽半島の先端。奥が竜飛崎。
続いて下北半島上空へ。
手前は大間崎、対岸は函館。函館山も見えている。
本州と北海道がこんなに近いとは…何となくもう少し遠いと思っていた。
北海道へ
ついに北海道へ。
中央に見えるのは函館市街と函館山。
やや雲が増えたものの、それでも良く見えている。
函館を過ぎるといったん太平洋に出る。
窓からは噴火湾の景色が。左が駒ヶ岳、右が室蘭の街並み。駒ヶ岳、肉眼では良く分からなかったものの写真を拡大してみると見えているような…
駒ヶ岳を見逃したのだけは残念だった。
室蘭市街。肉眼では室蘭のシンボル、白鳥大橋も見えた。
これまた写真では分からない…もっと良い写真を撮れるように練習せねば。
苫小牧が近づくと、奥には支笏湖が。
中央に見えるのが支笏湖。とてもきれいだった。
手前は苫小牧の街並み。堀込式の苫小牧西港も見える。
ウトナイ湖(中央)と支笏湖(奥)。
そして右端には新千歳空港が見える。僕が新千歳に着陸するときはいつも太平洋から一直線に空港に降りていたのだが、今回はぐるっと回って逆側から着陸するようだ。
新千歳空港に着陸
新千歳空港がはっきりと。
森と畑に囲まれていて北海道、という感じがする。
徐々に高度を下げ、雲の中を抜けていく。
今回の空の旅で雲の中に入ったのはこれが最初で最後だった。
奥には札幌市街も。
飛行機から札幌の町を眺めるのは初めてかもしれない。
おそらく栗山のあたりまで回り込んで、左に旋回する。
奥は札幌市街。
区画整理された田畑を見ながらさらに高度を下げていく。
そろそろ着陸。
森の中に入り、
空港周辺の大量のレンタカー群を見ると、新千歳空港はすぐそこ。
それにしてもすごい数のレンタカー…
12時11分、新千歳空港に着陸。
新千歳→松山便の時はかなり荒い着陸で、体が前につんのめるほどの急ブレーキだったが今回はとても静かな着陸だった。
滑走路を外れ、駐機場へ。
ここから真反対の駐機場だったため、新千歳空港を遊覧するような感じに。
円形のターミナルと停まっている飛行機を見ながら進む。
12時18分、定刻より17分ほど早く到着。
ボーディングブリッジが取り付けられ、飛行機から降りる。
乗ってきた機体。
景色もサービスも最高で、とてもいいフライトだった。
感想
天気が良く、景色は素晴らしかった。
瀬戸内海の島々、本州四国連絡橋、神戸・大阪・京都の市街地、富士山、能登半島、津軽半島、函館、支笏湖と、全く飽きない素晴らしい景色の連続だった。
また、小型機なので低めの場所を飛ぶそうで、大型機よりも景色が良く見えたのもよかった。
サービスについても、手荷物や飲み物についてはANAなどと同等で、CAさんもとても親切でよく声をかけていただいた。果たしてこんなに安い値段で乗って良かったのかと思うぐらい素晴らしいサービスで、本当にうれしかった。
運賃も、通常は少し高いものの、今回のようにセール実施中だと1万円前後で購入することもできる。これだとジェットスターを成田乗り継ぎで利用するのと同等レベルの安さだ。
景色もサービスも料金も最高で、本当に素晴らしいフライトだった。
とりあえず松山~新千歳便の2021年の運航は11月30日までということになっているが、来年もまた運航されるかもしれないので、松山~札幌を移動する際にはぜひ利用してみてはいかがだろうか。
アイベックスエアラインズの公式サイトはこちら。
逆区間、新千歳→松山便の搭乗記はこちら。
ジェットスターで新千歳→成田→松山と移動した時の記録はこちら。
読んでくださってありがとうございました。