[高校地理]ハイサーグラフとは?基本的な見方や重要なポイントまとめ

東京のハイサーグラフ地理

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高校地理で登場するハイサーグラフ。地理選択なら避けては通れない重要なグラフです。

しかし、中学まではハイサーグラフではなく雨温図を目にすることが多いので、分かりにくいと感じる人も多いのではないでしょうか。

そんなハイサーグラフについて、基本的な見方や重要なポイントなどを解説します。

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ハイサーグラフの見方

東京のハイサーグラフ

まずは東京のハイサーグラフを見ながら、ハイサーグラフの基本的な見方を確認していきましょう。

ハイサーグラフでは、縦軸が気温、横軸が降水量を表します。そして、グラフ上の1~12の数字がを表します。

例として7月を見てみると、平均気温はだいたい25℃、降水量は150㎜ほどと分かります。

基本的にはこれだけ分かっていれば、ハイサーグラフを理解することができます。読み取りだけならそれほど難しくはありません。

気候区分判定の重要ポイント

ではハイサーグラフを見て何が分かるようになればいいかと言うと、グラフが表す気候が分かるようになればOKです。

というわけで、次の5つのハイサーグラフを見ながら気候区分を見分けるポイントを説明していきます。

気候区分を見極めるに当たって見るべき場所は以下の4つです。

  1. 7月1月気温
  2. 7月1月降水量 
  3. 最寒月気温
  4. (最暖月気温)      

たったのこれだけです。

詳しく説明すると、

1. 7月と1月の気温

  • 北半球南半球の区別がつく
    • 7月のほうが気温が高ければ日本と同じ北半球、1月のほうが気温が高ければ南半球。
  • (ある程度)熱帯(A)の判定ができる
    • 7月と1月で気温差がほとんどなく、ずっと高温であればだいたい熱帯(A)。ただし後述の最寒月の気温を見るまで確定はできない。

上にあげた5つのハイサーグラフを見ると、①②③では7月のほうが気温が高いので、北半球であることが分かります。

対して⑤は1月のほうが気温が高いため、南半球となります。

④は年中気温が高いので、熱帯と予想できます。


2. 7月と1月の降水量

  • 乾燥帯(B)の判定ができる
    • 7月も1月も降水量が極端に少なければ、乾燥帯(B)。
  • 湿潤気候(f)冬季少雨気候(w)地中海性気候(Cs)の区別がつく
    • 7月、1月ともに降水量がそこそこある→湿潤気候(f)
    • 7月、1月のうち気温の低い月の降水量が極端に少ない→冬季少雨気候(w)
    • 7月、1月のうち気温の高い月の降水量が極端に少ない→地中海性気候(Cs)

③は7月も1月も降水量が少ないため、乾燥帯(B)と確定できます。

①と④は気温の低い月でもある程度降水量があるので湿潤気候(f)、②は気温の低い1月の降水量が非常に少ないので冬季少雨気候(w)となります。

また、⑤は気温の高い1月の降水量が非常に少ないので、地中海性気候Csで確定です。


3. 最寒月の気温

  • 温帯(C)冷帯(D)の区別がつく
    • 最寒月の気温が-3℃以上なら温帯、-3℃未満なら冷帯
  • 熱帯(A)の判定ができる
    • 最寒月の気温が18℃以上なら熱帯確定

残った①、②、④の判定ですが、最寒月の気温を見てみると、①は-3℃以上なので温帯(C)、②は-3℃未満なので冷帯(D)と分かります。

また、④は最寒月気温が18℃以上なので、熱帯(A)と分かります。

以上より、①は温暖湿潤気候Cfa(北半球)、②は冷帯冬季少雨気候Dw(北半球)、③は砂漠気候BW(北半球)、④は熱帯雨林気候Af、⑤は地中海性気候Cs(南半球)と推定できます。

ちなみに、①は東京、②はハバロフスク(ロシア)、③はカイロ、④はシンガポール、⑤はパース(オーストラリア)でした。


ほとんどの場合は以上の3つのポイントを押さえておけばOKですが、念のため次の4つ目のポイントも押さえておくと完璧です。


4. 最暖月の気温

  • 寒帯(E)の区別がつく
    • 最暖月の気温が0℃~10℃ならツンドラ気候(ET)、0℃以下なら氷雪気候(EF)

最暖月の気温が極端に低い、という場合にはこの項目もチェックするようにしましょう。


これだけチェックすれば、だいたいの問題は解くことができると思います。

ちなみにサバナ気候(Am)の判定や砂漠気候(BW), ステップ気候(BS)の判定は省きましたが、BWとBSを見分けよ、などという細かい問題は共通テストでは出題されにくいので、降水量がほぼゼロならBW、500㎜前後あればBS程度の認識で良いと思います。

ただ、学校の定期考査などでは聞かれる可能性があるので、確認しておくといいかもしれません。

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まとめ 

ハイサーグラフは、最低限横軸が降水量、縦軸が気温ということが頭に入っていれば理解できます。

それが分かれば、後は

  1. 7月と1月の気温北半球、南半球の判定
  2. 7月と1月の降水量乾燥帯か否か、湿潤、冬季少雨、地中海性気候の判定
  3. 最寒月の気温冷帯、温帯、熱帯の判定
  4. 最暖月の気温寒帯(ツンドラ気候、氷雪気候)の判定

と進んでいけば大丈夫です。

ちなみに順番は多少前後してもOKです。できるだけ分かりやすくなるように以上の順番でまとめましたが、個人的には

1 → 2で乾燥帯か否かのみ判断 → 3 → (4) → 2で湿潤、冬季少雨、地中海性気候の判定 

と行くのが分かりやすいような気がします。とりあえず何帯か決めてしまってから、細かい区分に行くというスタイルです。これは各自でやりやすい方法を見つけてみてください。


また、すでに気付いた人もいるかもしれませんが、結局ハイサーグラフから気候区分を判定するのは、雨温図から気候区分を判定するのとほぼ一緒です。グラフの形が違うだけで、恐れる必要はありません。

雨温図と違って一目見ただけでは特徴がつかみにくいかもしれませんが、じっくり考えたら絶対に解くことができると思います。

「ハイサーグラフ苦手だ…」などと考えていた人も、今回紹介したポイントを意識しながら頑張ってみてください!

余裕があれば問題も解いてみましょう


読んでくださってありがとうございました。

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