[高校地理]ハイサーグラフ問題 センター試験過去問からハイサーグラフ問題の解き方を解説

ハイサーグラフの画像地理

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以前の記事で、ハイサーグラフの基本的な見方や重要なポイントをまとめました。それを読んでくださった方は、ハイサーグラフについてある程度理解していただけたのではないかと思います。

ただ、テストで高得点を目指すために大切なことはやはり問題をどんどん解いていくことです。特に地理は、ある程度の知識が頭に入っていれば、後はひたすら問題を解いていくことが点数を伸ばすための近道だと思います。

というわけで、今回は実際に令和2年度のセンター試験で出題されたハイサーグラフの問題を解いていきましょう!

まだハイサーグラフの基本が分かっていない、という方は先にこちらを見てみてください。

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問題を解いてみよう!

今回解いていく問題は、令和2年度のセンター試験本試験、地理B第1問、問2の問題です。

地点ウのハイサーグラフはどれか、という基本的な問題です。まずはノーヒントで考えてみてください。

ヒント

分からないという方向けにヒントです。

ハイサーグラフの見るべきポイントは、

  1. 7月と1月の気温
  2. 7月と1月の降水量
  3. 最寒月の気温
  4. (最暖月の気温)

です。これに着目して考えてみてください。

詳しくはこちらの記事へ。

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答え

分かったでしょうか?

答えはです!

解説(丁寧な解き方)

この問題は、「ウ」の地点のハイサーグラフだけを判定できればOKという問題です。そのため気候区分の判定まで細かく行う必要はありませんが、とりあえず前の記事で紹介した4つのポイントを追って考えていきましょう。

4つのポイントとは、

  1. 7月と1月の気温北半球南半球の判定
  2. 7月と1月の降水量乾燥帯か否か、湿潤冬季少雨地中海性気候の判定
  3. 最寒月の気温冷帯温帯熱帯の判定
  4. (最暖月の気温)寒帯(ツンドラ気候氷雪気候)の判定

のことでした。

では7月と1月の気温を確認していきます。

見てみると、①と②は1月のほうが気温が高く、③と④は7月のほうが気温が高くなっています。

このことから、①と②は南半球、③と④は北半球にあることが分かります。

地点ウは北半球にあるので、これだけで③と④の二択になりましたね!


続いて7月と1月の降水量ですが、③も④も一定の降水量があるので、乾燥帯ではなさそうです。

そして最寒月の気温を見ると、④は-3℃を大きく下回っているので冷帯、③は-3℃以上なので温帯と分かります。

そして改めて図1の地図で北半球にある地点イとウを見てみると、ウは海岸沿いに位置しているのに対し、イはかなり内陸ロシアのあたりに位置していることが読み取れます。

当然内陸のほうが気温は低くなり、さらにロシアは大部分が冷帯であることを考慮すると、冷帯の④がイとなり、③がウと考えられます。

というわけで、地点ウのハイサーグラフは③となります。

解説(実戦的な解き方)

以上、かなり丁寧にハイサーグラフ問題を解いてきました。

しかし、実際のテストでここまで時間をかけてやっていると、とてもじゃないですが時間が足りません。

ということで、次にこの問題の実戦的な解き方を解説したいと思います。

<実戦的な解き方>

  1. 7月と1月の気温を見る→③と④は7月のほうが気温が高いので北半球
  2. 北半球にある地点イとウの位置を確認→イは内陸、ウは海岸沿い
  3. 内陸のほうが夏と冬の気温差は大きく冬の気温が低くなる→④がイ、③がウ

たったのこれだけです。

つまりこの問題では、ハイサーグラフを見て北半球と南半球の区別がつき、内陸のほうが夏と冬の寒暖差が大きいということさえ分かっていれば、降水量やら気候区分やらを考えることなく答えにたどり着くことができるわけです。

僕が地理において過去問を解くことが最も大切と考える理由がこれで、別に完璧にハイサーグラフや気候区分を理解していなくても、ある程度の知識があれば問題を解けてしまうのが地理なのです。

その「ある程度の知識」を身につけるには、時間をかけて参考書などを全て読み通すよりも、問題を解いていくほうが良いということです。

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まとめ

以上、実際のハイサーグラフ問題を解いてきましたが、どうだったでしょうか。

意外と簡単、と感じた人が多かったのではないかと思います。また、気候区分の判定とか細かいところまで完璧に覚える必要なんかないじゃないか、と感じた人もいるのではないでしょうか。

もちろん完璧な知識があるに越したことはないのですが、ある程度の必要な知識があれば問題を解くことができるのが地理です。

そのある程度の知識を得るために、そしてどれが問題を解くために必要なのかを理解するために、有効なのが過去問を解くことだと思います。

というわけで、ハイサーグラフ問題に限らず、どんどん過去問を解いていってみてください!


今回はここまでです。読んでくださってありがとうございました。

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