2025年4月、FDA392便(札幌丘珠9:40→名古屋小牧11:30)に乗ってきました。その記録です。
筆者自身FDAの利用が初めてだったので、窓からの景色だけでなくFDAの特徴にも注目して書いていきたいと思います。
FDAとは
本編に行く前に、FDA(フジドリームエアラインズ)とはどのような航空会社なのか軽く紹介します。
wikipediaによると、
2009年7月23日に運航を開始し、現在は静岡空港と名古屋空港、神戸空港の3空港を主なハブ拠点として、北の北海道から南の鹿児島県まで、日本全国にネットワークを展開している。
wikipedia「フジドリームエアラインズ」
とのこと。
拠点の3空港に加え、丘珠・山形・信州まつもとなどマイナーな空港に多く就航しているイメージです。今回の行き先、名古屋空港も現在FDAでしか行くことができません。
またカラフルな機材も特徴で、保有している15機全てが異なる色で塗られているよう(すべてのカラーはFDA公式サイト参照)。どの色に当たるかも楽しみです。
丘珠空港の雰囲気
さて、今回のフライトの始まり丘珠空港。こちらも例によって新千歳という巨大空港に隠れた札幌のマイナー空港です。

丘珠は市内からのアクセスが良いと評判ですが、札幌駅からだとバスで20分(丘珠)か電車で40分(千歳)かの違いで、正直あまり変わらない気がします。北区、東区民からしたらかなり使いやすいかもしれませんが。
出発25分前に丘珠空港に到着。自動チェックイン機を使って搭乗券を発行します。

FDAにはJALのタッチアンドゴーのようなサービスはなく、チェックイン機またはカウンターでのチェックインが必要です。
※JAL便で航空券を購入した際も搭乗券発行が必用な模様
チェックインはQRコードを読み取って操作していくのみで簡単に終了。手荷物は預けませんでしたが預ける場合はここで。

続いて2階に上がると、目の前が保安検査場。

時間帯にもよりますが、レーンは1つしかないため時間に余裕を持って行きましょう。
翌日夕方利用した際は大混雑でした。
なおお察しの通り、25分前に空港に到着した筆者は19分前とギリギリで通過。
余談ですがそもそもなぜ25分前に着いたかといいますと、ここに来るまでに列車を2本乗り継いできたんですが、それぞれで列車を逃したのです。1本目は反対行き列車の笛の音に惑わされて「これは駆け込み乗車になるからやめよう」と少し手前で止まったら30秒くらい余裕があったという。あれは絶対間に合った。
そして2本目は札幌駅でのJR→地下鉄東豊線の乗り継ぎ。南北線はとんでもなく急げば4分あればなんとかなるので東豊線6分は行けるべと思っていたら7分かかって無事終了(これは単純に自分が悪い)。
と、いうわけでトータル20分遅れ。さすがにまずいと思い新道東から一部走って5分取り戻し、15分の遅れで丘珠空港に着いたわけです。
そんなこんなで丘珠空港を探検する時間もなく、会議室のような待合室と、

飛行機の模型のみ撮って保安検査へ。

保安検査の際、JAL単独便のみ搭乗券をかざす機械がありますが、FDAは係の方に搭乗券を見せる方式です。
保安検査場を抜けるとこんな感じ。

かなーりコンパクトな待合室です。ただ数は少ないものの充電スペースもあり、使い勝手は良さそう。
ちなみにトイレまでもコンパクト(男性は小2、大2)なので、できれば保安検査場を抜ける前に行っておいたほうが良さそうです。
搭乗
出発の15分前、9時25分頃に搭乗開始。搭乗口の通過も少し変わっており、券をかざすのではなく、係の方がレジのバーコードスキャナーみたいなのを持っていて読み取っていくスタイル。

通過後は階段を降り、飛行機まで歩いて向かいます。この日は風がかなり強く、ものが飛ばされないよう注意を促すアナウンスが何度もありました。

これ冬は地獄だな…と思ったら丘珠冬季は飛んでなかった。係の方の誘導に従い移動しますが、皆さんとても丁寧にお辞儀してくださいました。ホスピタリティが素晴らしい。

さて、カラーが豊富なFDAですが今日の機体は15号機、ローズピンク。

座席のカバーもピンクで統一されていました。

これ、後からFDA公式サイトを確認するとピンクが2種類(「ピンク」の3号機と「ローズピンク」の15号機)あって焦りましたが、番号「JA15FJ」を見て無事解決。番号までサイトに書いてくれているとは…さすがですFDA。
席は18A、進行左の窓側席。

搭乗率は7~8割ほど。かなりの盛況ぶりです。
ちなみにWi-Fi等のサービスはありません。
離陸
飛行機はほぼ定刻、9時39分に動き出しました。

小回りが利く小型機なので押されることなく前進で移動。この時もスタッフさんがとても楽しそうに手を振ってくれていたのが印象的でした。


自衛隊施設やつどーむの横を抜け、滑走路の端まで行きUターン。
一応誘導路はあるのですが、滑走路の一番端ギリギリまで行かないと長さが足りないため、滑走路に合流後も端に向かって進み、Uターンして離陸するのです。
9時45分、離陸。丘珠は滑走路が短いため「ロケットスタート」なる急発進をすることで有名だそうですが、正直よく分からず…

Uターン、あまり経験したことなかったのですが調べてみると意外に多いよう。北海道だと中標津、紋別、稚内など。

離陸後すぐに左旋回し、札幌の街をぐるっと回る形で進路を南へ。

札幌都心がうっすらと。

景色が見えたのはこのあたりまででした。残念!

以降は長らく雲の上。
機内サービス
ベルト着用サインが消えると、まずはCAさんが毛布を持って客室を回っていました。実際に持って回るのは珍しい気がします。
続いてFDA名物、機内サービス。なんと飲み物だけでなく軽いお菓子などが出るのですが、この便ではシャトレーゼのお菓子とのこと。
飲み物はコーヒー、温かい静岡茶、リンゴジュースの3択。いやこれは…走ったのもあって暑いからリンゴジュースを飲みたいのですがこの3択は…

静岡茶をとるしかなーい!!ということで熱々の静岡茶をいただきました。美味しかったですが暑かったです。
ところで提供されたシャトレーゼのお菓子は「梨恵夢」。これ、愛媛県民なら必ずセンサーが働くはずです。名前といいフォントといい、バター風味といい、「母恵夢」なのでは?と。母恵夢とは愛媛県民なら誰もが知っている銘菓です。
こんなお菓子です(ポエム公式サイトへ)。
一応「梨恵夢」というものが存在することは知っていましたが、まさかここで出会うとは。人生分からないものです(大げさ)。
果たしてどちらが先なのか、どちらがおいしいのか、はたまたパクリなのか…と疑問はつきませんが、(地元愛にあふれる)筆者の見解としては母恵夢の圧勝。梨恵夢、この包装の下にさらにアルミで包まれてるんですよね。なので少し食べにくい。加えて細長いのでさらに食べにくい。あと母恵夢よりパサパサしてる気も…
以上、地元が負けるのが悔しい筆者の見解でした。いやでも正直地元抜きにしても母恵夢のような…良ければ試してみてください。
FDAにあまり関係のないところで時間を使いすぎました。ちなみに機内サービスのゴミはまとめて回収になるので、紙コップの中にお菓子やおしぼりを入れてまとめておいて渡すのがCAさんからしたら楽そうです。

窓の外は相変わらずの雲。

ということで機内誌を読んでみましたが、これがなかなか良かったです。観光地や食事情報などが多めで参考になりました。もらって帰ろうかと思ったぐらい(言えば新しいものを持ち帰らせてもらえるようです)。
降下・アルプスと名古屋市街

そうこうしているうちに飛行機は降下を開始し、地上が見えてくるように。おそらく松本付近。

続いて諏訪湖がはっきりと見えました。

遠くに富士山も(羽のピンク部分の下あたりにうっすら見えます)。

名古屋に降りていく時のアルプスの風景は壮観です。山々が壁のようにそびえたっています。
11時6分、着陸態勢に入ります。

中津川付近。手前を流れているのは木曽川です。

豊田市付近を経て南からぐるっと回り込み、名古屋市街へ。

名古屋駅付近を遠目に見ながらナゴヤドームの近くを通過。

中心部を左手に見ながらさらに降下。写真では写っていませんが名古屋城も見える距離。
着陸

降下を続け、滑走路が出現。

名古屋空港に着陸です。

自衛隊の小牧基地もあるため、自衛隊機も止まっていました。

駐機場到着は11時24分。ほぼ定刻で到着です。

機体がコンパクトなため、降機もスムーズ。後部窓側席でしたが、5分ほどで出ることができました。

過去は多数の飛行機が離着陸していたこともあり、ターミナル内は広め。

しかしカウンターはFDAのみと、少し寂しい感じになっています。
この後はバスで名鉄西春駅へと向かい(約20分)、その後犬山方面へと向かいました。名古屋市内方面へは直通バスもあり、30分ほどで着くようです。
詳しくは名古屋空港公式サイトへ。
まとめ
以上、FDA丘珠→名古屋(小牧)便の搭乗記でした。
この路線は新千歳・中部と、ともに中心部から離れた場所に主要空港を持つ札幌・名古屋両都市において、中心部に近い空港同士を結んでいる非常に使い勝手の良い路線でした。それに伴い、中心部のすぐ近くを通るため景色もとても良いです。
機体は小さめですが、搭乗・降機に時間がかからず逆にアドバンテージに。
FDAに関して言うと、Wi-Fiがないなど設備的にはやや不満もあるものの、充実した機内誌、お菓子の配布があるなど機内サービスは良好。CAさんの対応も良かったです。機体のカラーリングなど遊び要素もあり、楽しませてくれます。
地方空港が中心となっているため、主要都市どうしの移動に使う機会は多くなさそうですが、目的地付近に就航地がある際は候補に入れてみるのもいいかと思います。
読んでくださってありがとうございました。
FDAと異なりLCCですが、同様に利用する機会の少ないスプリングジャパンについても紹介しているので良ければご覧ください。
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